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置場

妄想文を思いつくままに書き散らしています。更新頻度は低めの予定です。

2024.09.21
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2007.07.22
「地球へ・・・」ジョミーとブルー
前の記事と同じく16話を見てのものですが、今度はほのぼのです。











 特別な



 シーツの上に乗せられた白い手をじっと見る。
「触ってもいいですか」
「いいよ」
 微笑んで応じてくれた相手に感謝しながら、その手を恭しく捧げ持つ。すると彼はクスクスと笑って、
「そんなふうにされると照れるよ」
 僕はそれほど偉いわけでも尊いわけでもないのに。
「まさか!そんなわけありません」
 だってあなたはこんなに深く僕の心にあるのに。
「あなたは特別な人です。僕だけじゃない、たくさんの人の中で」
 そう言うと、彼は驚いたように目をしばたかせた。
 なにか、変なことを言ってしまったのかな。不安で動悸が早まった。
「僕、余計なことを…」
「いや、違うよ。とても嬉しいよ。ただ」
 同じ事を言ったことがあったから、少し驚いただけだよ。
 宥めるような声音に安心しながらも、ひとつの疑問がわき起こる。
「同じ・・・?あなたにも、特別と思える人がいるんですか?」
 いったい、誰がこの皆に等しくやさしい彼の”特別”なのだろうか。
「ねえ、教えてください」
 問い詰める口調が子どものようになってしまったと気付いて恥ずかしくなるが、それどころではない。
「特別は色々だよ」
 長くともに歩んできた長老たち、名付け親となったミュウの子どもら、音楽、花、本――ほら、なんてたくさん。
「ブルー!」
 わざと論点をずらしていく彼に焦れて思わず出してしまった大声にはっと口を押さえるが、彼は気にする様子もない。
「そしてもちろん君も。僕にとってかけがえのない特別な存在なんだよ、ジョミー」
 そう言ってにこにこと笑う彼に、頬がボッと赤くなる。
(はぐらかされた気がする…)

 まったく、この人にはかなわない。
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