置場
妄想文を思いつくままに書き散らしています。更新頻度は低めの予定です。
2007.07.11
「地球へ・・・」ジョミーとブルー。
あなたにそばにいてほしい
「君は強い。一人でも大丈夫だよ」
「…どうかな。あなたがそう言ってくれるのは嬉しいけど」
「自信が、ない?」
頷きかけたが思いとどまって首を振る。示された答えにそうだと飛びつくのは簡単だったけれど、そうではないのだ。
そういうことではなくて。
「僕はまだ未熟で、あなたの跡を継いでうまくやっていけるかは分かりません。でもそれは自信があるとかないとか関係なくて、どうしてもどうにかしないといけないことだから」
「ああ、すばらしい心懸けだね、ジョミー」
そう言って彼は嬉しそうに笑う。そんな顔はめったに拝めるものじゃない。とてもとても珍しいことなのだ。 彼はいつも、すべてを悟ったような儚さで笑うから。だから。
――そんなふうに笑わないでください。いなくなってからのことを思い、そんなに明るく笑うのは。
「ブルー、僕は一人で大丈夫だなんて思わない。駄目なんです、あなたがそこにいなくては」
「ジョミー、それは――」
「待って!」
言いかけた彼の言葉を強引に制す。伝わらないもどかしさにはやる気持ちを押さえ込み、手元のシーツを強く握りこんだ。
違うんだ、ブルー。そうじゃない、そうじゃなくて。
「僕はあなたに――ずっとそばにいてほしいんです。ブルー」
視線をかっきりと彼に合わせる。強い光を持つ瞳は、すべてを受け入れるかのように深く。
「あなたを愛しているんです、ブルー」
PR
最新記事
リンク
最古記事
web拍手ボタン
アクセス解析