置場
妄想文を思いつくままに書き散らしています。更新頻度は低めの予定です。
「地球へ・・・」ジョミブル
サントラに置いていた文を加筆修正しました。シチュエーションが変わっています。背後に壁は今後のお題に取っておくことにしました。
それにしても我ながら相変わらずのタイトルセンスのなさです。
密かに書いてる一次創作やここでショボショボ書いている二次創作を全部合わせても、マウス・トゥー・マウスなキスシーンが出てきたのはこれが初めてです。おかげで色気が今ひとつ。フェチ的に眼球舐めや指(手)舐め&キスくらいなら今までにもありましたがそれもどうかと自分でも思います。
衝動の後先
それは突然の出来事だった。
いつものように部屋へやってきたジョミーと話をしていると、ふいに辛そうに顔を翳らせた彼を慰められはしないかと頬に手をやった。ただそれだけのことだったはずなのに。
それはまったく突然の衝動だった。
今日もいつものようにソルジャー・ブルーのもとを訪れ、他愛もない話をした。訓練の失敗で実感した自分の不甲斐なさに思わずこぼしてしまいそうになった弱音も、今日はなんとか隠しおおせたと思っていた。
それなのに、彼は何かを察したのだろうか、こちらを案ずる思念が伝わってきた。
隠しきれていたはずなのに。
同時に頬に冷たい指先が優しく添えられたとたん、頭が瞬時に沸騰した。
浅く、深く口付けられる。角度を変えて、何度も。何度も。
そのままの勢いで押し倒され、押し返そうとした腕はたやすく取られて両の手をシーツに縫い留められた。押さえ付ける腕は力強く、彼の肉体の頑健さをこんな形で実感させられるとは思いもよらなかった。
「…ッ、はっ」
合間の呼吸さえも奪いつくすかのような激しさに貪られ、訳の分からぬまま翻弄される。
「、ジョミー、っ」
隙を見つけて発した言葉の余韻も無くならぬうちに舌は再び相手のそれによって絡め取られる。どこまでも追い掛けてくる舌が、熱い。
口内を動き回る彼の嵐のような激しさに耐えてはみても、甘噛みというにはいささかキツく歯で舌を挟み込まれると反射的に体が逃げを打った。
けれどそんな行為は何の意味も為さず、ジョミーの左手によって捉えられている両手にさらに加えられた力のおかげで痛みは増すばかりだった。
あまりの激しさと息苦しさに、生理的な涙が滲んでくる。と、そこで、ジョミーの動きがぴたりと止まった。
そろそろと、長らく合わさっていた彼の唇がようやく離され遠ざかっていく。互いの唇の間につ、と糸が引いたのを、ブルーは何ともいえない気持ちで見やった。
捉えられていた腕も解放されたが、手首に残る拘束の感覚は引かず残っている。無理な姿勢でいたせいで、腕や体のあちこちが痛んでいることをブルーはうっすらと自覚した。
「愛してる」
目の前で彼の唇が紡ぐ言葉を、朦朧とした意識の中に聞く。
「愛してるんだ」
ぼやけた視界に映り込む泣きそうに歪んだ愛し子の顔を、ブルーは言葉もなく見つめ返した。
幼子に戻ったようなその姿に思わず頭を撫でてやりたくなったが、押し留まる。
それが彼の望む答えとは違う感情による行為だとは、分かっていたから。
彼を自分の子どものように愛おしみたいと思っていたのに。
――自分は思い上がっていたのだろうか?
そもそもはジョミーにブルーを落としてもらおうと書き始めたのにこのていたらく…
最初書いたときには壁を背後に…だったのですが書き直すうちにベッドに変更になりました。深い意味はありませんよ!あってもいいですが。